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初手水中暗殺の話
「仕掛人・藤枝梅安」観てきた。

パンフレット買おうとしたら売り切れてた……今の若者地味な時代劇観ないし、じーちゃんばーちゃんしかこんやろと思って油断してた。
実際客層的に50〜70代ぐらいがほとんどだったけど、ポツポツ私と同世代がいたかな…一人か二人。



やっぱり映画はいいなあ!遠慮なく腕も飛ぶし血も飛ぶぜ!(仕掛人コンビはそういう始末はしない)
あとは夜の江戸の闇の表現か。ホント真っ暗で、物陰になんか潜んでても分かんない感じが良い。でもそれだけじゃなくて行灯の灯りだけでこじんまりともそもそ飯を食うシーンとかすごく好き。

そして鰹節のおかゆとシンプルな蕎麦が食べたくなるわあ……。梅安が豆腐料理しか作らない彦さんに豆腐以外も食えって色々食べさせようとするの好き。いうて彦次郎の豆腐料理も旨そうなんだけどね。
食のシーンにこだわりつつ自然に入れる作品ならやっぱり池波作品が秀逸で、庶民の食う菜飯から小料理屋の凝った料理に至るまで全部旨そうなのズルい。映像化の際も食事シーンの演出だけは絶対死守してる感あるな。羽沢の嘉兵衛役の柳葉敏郎がお茶啜ってるだけのシーンですら旨そうだった。

…ぎばちゃん版嘉兵衛の何考えてるか分からなさ感は田中邦衛版の嘉兵衛に通じるものがあるな。やっぱ笑いながら怖いこと考えてそうな演技できる人が合うね。
もちろん豊悦の梅安もバッチリハマってたし、彦さんにしてはちょっとキレイめでは…?と思ってた片岡愛之助も良かった。というかキャスト選びに外れはなかったかな。ゲストの早乙女太一がまさかの真っ当なイケメン役で出てきたので最初気付かなかったわ。あんな泥臭い好青年役珍しくない?

梅安だけじゃなく鬼平も剣客も、原作の一話一話は割と短めなのよね(だからドラマにしやすい)。んで今回の映画は複数の話を一纏めにして一本に再構築してる感じ。だから大まかな筋は同じでもだいぶアレンジが効いてるところもあったりする。でもまあ、そこはもう何度も映像化されてる作品なので気にしないわ。

天海祐希の演じるおみのが梅安の主なターゲットなんだけど、映画だけあって二人の(というか梅安の)感情の揺れみたいのはよりピックアップされてた感じ。仕掛終えた後のシーンでおみのの部屋で鳥籠を見つけた梅安の表情が痛々しいのホンマ…。
原作とかだとこの辺の話はかなり素っ気ないというか、ちょっと池波正太郎のリアル実母嫌い的なものが滲んでる気はする。
まあおみのは原作よりやらかしの度がパワーアップしてだいぶ外道になってたから…仕掛けられるの已む無しだけど…。


ちなみにこの梅安は2部作になってて、二話の方は「お゛い゛しい゛ぞ!」でお馴染みリュウソウレッドがゲストで出てくるよ。
……次の話の原作であんなイケメン出てくるっけ?
多分一話と同じく二話も数話を纏めて再構築してるんだと思うけど、ただでさえベースになってると思われる彦さんの過去話は梅安以上にキツいし現代の方も(ターゲットの所業が)救いようがない話なので、どうまとめて来るかね。

あ、エンドクレジットのキャスト欄の最後に椎名桔平の名前が出てきて「え?いなかったけどどこ?」と思ってたらCパート(原作でいう「秋風二人旅」の冒頭らへんの話)で出てきた。

ウワーあの役かよぉきっぺー!
頭モジャモジャじゃないですかヤダー!
渡辺謙版は内藤剛志がやってたよねコレ。


とにかく良かった。欲をいえば夜に上映時間を設けてほしかったけど。夜中に一人でじっくり観たいよー。
上映館はイオンシネマだけなのかしら。4月の上映も楽しみだー。

それまで生きてるといいね、私★
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2023/02/12 12:32 | Comments(0) | 雑記

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